アメリカでアレックスちゃんという女の子が4歳のときにレモネードのお店を開きました。
アメリカでは子どもがお小遣いを稼ぐ手段として、自宅の前などでレモネードを売る姿がよく見られます。
レモネードは、レモン果汁にシロップを加え、お湯または冷水で割った飲み物です。
子どもでも簡単に美味しく作れるのでうってつけなのかもしれません。
その上、薬膳では、レモンは、
からだを潤して熱を冷ましてくれて
気を巡らせる作用もあるので、のどの渇き、
空咳、めまい、吐き気を解消してくれる
食材とされています。
アレックスちゃんは1才直前で小児がんであることがわかり、病院で同じく小児がんの友だちと過ごしました。
4歳のとき、仲良くなった小児がんの友だちが亡くなります。
この日をきっかけに、自分のために、そして自分と同じ小児がんの友だちのために何かできることがないかと考えました。
そして、レモネードを売り、その売り上げをガンの薬の開発のために寄付することを思いついたのです。
病気でありながらアレックスちゃんは家族と一緒にレモネードのチャリティーバザーをして、1日で約2万円を売り上げて寄付しました。
アレックスちゃんはその後、8才で亡くなりました。
亡くなる直前には、この小さな女の子の思いに共鳴した人たちによって、アメリカの全州50州で「アレックスのレモネードスタンド」がオープンしました。
アメリカ50州に広がる・・・それはアレックスちゃんの夢でした。
「アレックスのレモネードスタンド」は絵本にもなり、日本語版もあります。
現在、レモネードスタンドの売り上げを小児がんの患者や 家族のために寄付する活動は世界に広がり続けています。
日本にもいくつかのNPO法人があり、自分たちで「1日レモネードスタンド」を開いて支援することができます。
学園祭やバザーで開いている人たちを見かけたら、ぜひ立ち寄ってみてください。
日本では、毎年約2,000人の子どもががんと診断されており、これは子どもの人口の約10,000人に1人が小児がんにかかっているということになります。
1杯のレモネードには、寄付の目的だけではなく多くの人に小児がんという病気があることを知って欲しいという思いも込められて います。
レモネードにはこんな特別なエピソードもあるのですね。
最後にアレックスちゃんの言葉をご紹介します。
「人生がすっぱいレモンをくれるなら、甘くて美味しいレモネードにしちゃえばいいよ」