今日、6月16日から20日までは七十二候の「梅子黄(うめのみきばむ)」です。
青々とした梅が黄色く熟してくることから、この名前がついています。
梅は中国原産のバラ科の落葉高木で6世紀頃に朝鮮半島から日本に入ってきました。
日本に伝えられたときは、生の状態ではなく、未熟果を燻製した烏梅(うばい)(中国語ではウメイ)だったといわれています。
烏梅は『神農本草経』という中国最古の薬物書物にも書かれている生薬で、腹痛、慢性の下痢、食あたりに効果があります。
この烏梅(ウメイ)が日本ではウメと呼ばれるようになり、その薬効と花の美しさによって国内に広がったと考えられています。
日本でウメといえば、真っ先に思い浮かべるのは梅干しです。
梅干しと聞いただけで唾液が出てくる酸っぱさはクエン酸、リンゴ酸、コハク酸など多くの有機酸が含まれているためです。
またカルシウム、リン、カリウムなどミネラル類も豊富に含んでいる保存食で、疲労回復、食欲不振、吐き気、頭痛、乗り物酔い、食中毒予防などに昔から使われていました。
関東地方では6月7日に梅雨入りした模様と、気象庁の発表がありました。
蒸し暑くうっとうしい時期で胃腸の働きが悪くなったり、食欲が落ちたり、食べ物が傷みやすくなったりと過ごしにくい季節です。
梅干し番茶、梅肉和えなどを食卓に取り入れて美味しく食べ、健康に過ごしましょう。
〈レシピ〉
■梅干し番茶:
~胃もたれ、食欲不振、吐き気、二日酔いなどに~
マグカップに梅干しの果肉1~2個をいれて熱い番茶を注ぐ
■ゆで豚と胡瓜・キャベツの梅肉和え
~疲労感、精力減退などの解消に~
①シャブシャブ用豚肉をゆでて一口大に切り、梅干しの果肉のみじん切りを混ぜ
る。
②胡瓜の薄切りと一口大にちぎったキャベツに塩を振り混ぜ、しんなりしたら水
気を絞り、豚肉と和える