今日、8月23日からは24節気の処暑(しょしょ)です。
立秋も過ぎて暑さの峠も越え朝夕は涼しい風が吹き渡るころといわれますが、今年は暑さが戻って久しぶりの猛暑日。
まだまだ暑さが続き夏バテを起こしやすい時期でもあります。
長い夏の暑さで食欲が落ち、ちょっとした気温の変動で体調も崩れやすくなっていることと思います。
こんな時に良い夏野菜『冬瓜 トウガン』のお話です。
冬瓜は、ウリ科のつる性一年草で果実を食用にする夏野菜です。
原産地はインド、東南アジアですが、平安時代の「本草和名」という書物に記されており、この頃にはすでに渡来し、栽培されていたようです。
冬瓜は6~9月に収穫され、実は大きいものでは10㎏ぐらいにもなるものもあります。
実が完熟した後に皮が硬くなって保存に適するようになり、じょうずに保存すると冬までもつことから、『冬瓜 トウガン』と呼ばれました。
冬瓜は9割以上が水分で、100gあたり16キロカロリーと低カロリーのため、ダイエットに最適ともいえます。
また、カリウムを多く含んでいるのでナトリウム(塩分)の排泄を促して、むくみ予防などにおすすめです。
そのほかビタミン、食物繊維も豊富に含んでいます。
中国の民間療法では、冬瓜は熱中症、腎臓病、咳、気管支炎、喘息などにも使用されています。
薬膳では冬瓜の五味は「甘」、性質は「涼」でからだの中の余分な熱を取り除くため、暑い夏には適した野菜になります。
また、のぼせ症や膀胱炎の人役立つ野菜になります。
ただし、身体を冷やす作用がありますので冷え性の人、妊娠している人は食べ過ぎに気をつけましょう。
また、下痢や頻尿の人も食べ過ぎないようにしましょう。
冬瓜は、外側の硬い皮と中のワタを除いて、実の部分を煮物やスープに使うのがおなじみの食べ方です。ほかの食べ方としては、漬物、酢の物、和え物、あんかけ、砂糖と一緒に煮たお茶、砂糖漬けなどいろいろと応用できます。