今日、9月18日からは、玄鳥去(つばめさる)です。
ツバメが南へ帰る頃、という意味があります。
仲秋の季節の花の一つとして、鶏頭(けいとう)が思い浮かびます。
別名「鶏冠花」。
読んで字の通り、鶏のトサカを連想させる真っ赤な花です。
今回はツバメと鶏頭にちなみ、鳥の珍味、高級食材についてお話しします。
意外なことに、珍味は健康促進に役立ち、美肌効果まで持っています。
まずは、ツバメにかかわる珍味。
といえば、もちろん「ツバメの巣」です。
中華料理では高級食材の代表格です。
私たち庶民の口にはなかなか入りませんが、楊貴妃や西太后は好んで食べていたそうです。
「ツバメの巣」は、アナツバメが巣を作るときに使う唾液を乾燥させたものですが、そこにはシアル酸という成分が多く含まれています。
シアル酸は糖鎖栄養素の一部分です。
これが多いと、免疫力・自然治癒力が高まるそうです。
それだけでなく、ツバメの巣の成分の中には皮膚細胞の生まれ変わりを促進するものが含まれている、という説もあります。
このように免疫を促進し、皮膚の代謝も促すのなら、アンチエイジングのために高貴な女性たちが好んだのも、うなずけますね。
次は、鶏頭です。
先にも書きましたようにこの名は「鶏のトサカ」を意味します。
実は鶏のトサカにも美肌効果があります。
お肌といえばヒアルロン酸ということは広く知られるようになりましたが、トサカから抽出されるヒアルロン酸には特に有効成分が多いのです。
こちらはフランス料理で高級食材として扱われます。
(「鶏のトサカのパテ」などがあるそうです)
そして、東の楊貴妃と西太后に対抗するように、西ではカトリーヌ・ド・メディチの好物だったとか。
巣やトサカまで食べてしまう、東西の女性たちの美にかける執念、すごいものですね。
もうひとつ、美肌といえば何と言っても「コラーゲン」。
最近の研究では、コラーゲンやヒアルロン酸は単体ではなく、シアル酸と一緒に摂ることが効果的とのこと。
では、ツバメの巣を食べなければいけないのでしょうか。
ご心配なく。
シアル酸は、身体のなかでつくられますし、身近な食材では鶏卵や子持ちシシャモなどにたくさん含まれているそうです。
これなら、お財布の心配もいりません。