二十四節気では今日から小満(しょうまん)となります。
草木が成長して茂るころです。
今年は、年明けから寒さ厳しい冬で、白モクレンは例年よりほんの少しゆっくりでしたが、その後の春のおとずれとともにソメイヨシノが早々と咲き、ツツジも追うように咲き始めと、春の勢いが盛んで、そのまま立夏を迎えました。
小満は初夏も最終盤。
目には青葉 山ほととぎす 初鰹
という時節もそろそろ終わりですが、初鰹は初夏の季語です。
皆さまも、いただいたでしょうか。
薬膳では、もちろん旬の食物を取り入れます。
鰹はいわゆる青魚。
たたき、お刺身、角煮、竜田揚げなどでいただきます。
鰹にはビタミンB群がたくさん含まれています。
なかでも血合いの部分には皮膚や粘膜の健康維持を助けるパントテン酸という水溶性ビタミンが多くあります。
パントテン酸は熱に弱いので、たたきやお刺身で食べたほうがよいとされています。
薬膳では、鰹は気血を補い消化吸収を助ける食材として、胃腸が弱っているときなどに使われます。
ただし、胃腸が弱っているときは、お刺身ではなく加熱して食べましょう。消化には加熱したほうがよいからです。
旬の食材は、地球が生き物たちにくれた贈り物です。
大切に、そして、体調に応じて上手に取り入れましょう。