空気が澄みわたり、涼しくなって散歩やハイキングに快適な今日この頃ですね。
河原の土手をお散歩で歩いていたり、野山を軽くハイキングしたりすると道端に赤い実をつけた野いばらを見かけます。
この野いばらは野生のつる性バラで、よく見かける種類はノイバラと葉につやがあるテリハノイバラが多いようです。
まだ、木々の紅葉には早いのですが、この赤い実を見かけると秋の深まりを感じます。
ノイバラの実の赤い色はトマトと同じリコピンによるものです。
トマトは美味しく健康にも良い野菜ですが、ノイバラの赤い実は「営実(エイジツ)」という生薬で、かなり強い下剤になる成分が含まれています。
食べたり、お茶にしないでください。
この営実は中国最古の薬学書である『神農本草経(しんのうほんぞうきょう)』でとりあげられていますが、当時の営実と現代の赤い実の営実が同一植物であるかはさだかではないため、今はほとんど使われていません。
野いばらの赤い実は秋の風情を感じて、見て楽しむのが良さそうです。
食用にできるバラの実にはローズヒップがあります。
これは英名をドックローズといい、天然のビタミンCなどが豊富なため、病中病後や虚弱体質、疲れた時の栄養補給に、ハーブティー、ジャムなどにして美味しくいただけます。
人によっては、おなかがゆるくなることもありますので、とりすぎには注意しましょう。
*ローズヒップなどのハーブティーはオルタ薬局
あんず、あんず薬局各店で取り扱っています
*『神農本草経』についてはまたの機会にお話し
します