今日から七十二候の桃始笑(ももはじめてさく)です。
立春からひと月以上たち、春分まで十日ほど。
日もずいぶんとのびて、春とは名ばかりではなくなってきました。
今回は、四季の養生、春編。
黄帝:センセェ。体にええ、春の過ごし方について
教えてください。
岐伯先生:ひと言でいうと春は、発陳(はっちん)
ということやな。
古いものを発散させるということや。
陳は古い、ゆうこと。
古いゆうても、ほかす(捨てる)ような古い
もんのことばかりやない。
貯蔵の季節やった冬に大切にためておいた力
を、生きいきと発揮させるために開放させる
とゆうことや。
球根や種が冬の間は土の中でじっとしてパ
ワーをためておったのが、春に一気に芽吹く
力やな。
春には「天の気」も「地の気」も、ともに活
動を再開する力を抑えんと解放させるんや。
そやから、冬と違うて、ちょっとばかりの夜
更かしはええ。
そやけど、朝寝坊はあかん・・・お天道さんと
一緒に早よう起きんとあかん。
髪もきつうしばらんと、ゆったり解いて、
体ものびのび~と動かして、のんびり散歩な
んかするとええ。
やらんほうがええことは、殺・奪・罰や。
心穏やかに過ごすということやね。
肉もがっつり食べんと控えめなほうがええ。
自然の中でおこる春のようすと同じことを
しはるとええ、ゆうことやな。
そやから、反対のことをやらはると五臓の
「肝(かん)」を損なって、夏でも寒がる
病気になるということや。
黄帝:センセェ。最後の方がややこしいて何を言っ
てはってるのか、チンプンカンプンや。
岐伯先生:五臓のってところやな。
ほな、またの機会に話すわ。