明日7月7日は、二十四節気では小暑(しょうしょ)です。
梅雨明けも近くなり、暑さがだんだん増していくころです。
小暑と大暑をあわせたおよそ1か月を「暑中」といい、「暑中見舞い」を出す時期とされています。
そして、7月7日は七夕(たなばた)です。
各地で七夕祭りが行われ、学校や家では、短冊に願い事を書いて笹の葉につるす、楽しい思い出のある方も多いでしょう。
七夕は「七夕(しちせき)の節句」ともいい、五節句のひとつです。
七夕の由来は諸説ありますが、日本では古くから、織物を作る機(はた)を扱う棚機女(たなばたつめ)が小屋にこもって神様のために着物を織り、棚(神棚のようなもの)にそなえ豊作を祈ったり、穢れを払うという神事が7月7日の夜に行われていました。
それが七夕(たなばた)の語源といわれています。
また中国では、唐の時代に、古来よりある「織姫と彦星」伝説の織姫にあやかって、機織りや裁縫がうまくなりますようにと願う「乞巧奠(きこうでん)」というお祭りが行われていました。
それが奈良時代に日本に伝わり、宮中行事として行われるようになりました。
里芋の葉にたまった夜露を「天の川の雫」と考えて、それで墨をすり、神聖なものとされる梶(かじ)の葉に和歌をしたためたそうです。
日本の棚機女信仰と中国の乞巧奠などの風習が重なり、江戸時代に今の七夕の原型ができたといわれています。
江戸時代には庶民の間にも広まり、このころに梶の葉から五色の短冊に願い事を書くようになったようです。
五色の短冊の色は、中国の陰陽五行説の木・火・土・金・水にちなみ、青(緑)・赤・黄・白・黒で、短冊に書かれた願い事は、昔から神聖なもとのされた笹や竹につるされました。
竹の葉は漢方では竹葉(ちくよう)といい、「神農本草経」にもでており、清熱薬、利水薬として使われています。
竹や笹の葉には抗菌作用があるので、竹皮でおにぎりを包んだり、ちまき、笹寿司、笹団子など、今でも食べ物を長持ちさせるために使われています。
「星に願いを」今年は昔に戻って、願い事を書いてみましょうか。