10月8日は二十四節気では寒露(かんろ)です。
草花につく露が寒さで凍りはじめるころです。
秋晴れの過ごしやすい時期ですが、朝晩は過ごしやすく本格的な秋の到来を感じます。
秋の代表的な果物に、柿があります。
柿は、野山はもちろん庭先でも見かけることがある身近な果物です。
子どもの頃、山で見つけた柿の木に喜んでいると、「これは渋柿だから食べられないよ」と言われてがっかりしたのですが、この渋柿、後に甘い甘い干し柿になるので、とても不思議に思ったものです。
「柿が赤くなれば医者が青くなる」といわれるほど、柿は栄養価が高い果物です。
特にビタミンCが多く、果物の中ではトックプラスです。
ビタミンCは免疫力UPや美肌、ストレス対策にも効果が期待できます。
柿の橙色はβカロテンで、抗酸化作用がありからだの酸化を防ぎます。
また、皮膚や粘膜を保護しウイルスや細菌などから守ってくれます。
渋味のもとのタンニンはポリフェノールの一種で抗酸化作用があり、収斂*作用やメラニンの増殖を抑える働きで美肌も期待されます。
また、タンニンはアルコールを分解する作用があり、利尿作用のあるカリウムも多く含んでいるので、二日酔いにも効果的といわれています。
漢方薬としても古くから使われていました。
実は柿子(シシ)といい、咳止めや二日酔い、ヘタは柿蔕(シテイ)でしゃっくり止め、干し柿は柿餅(シヘイ)で胃を健やかにし、下痢を止め、干し柿の表面にふいた白い粉は柿霜(シソウ)で咳止めに。
秋から冬の味覚として、大根と柿のなますにしたり、白和えにしていただきます。
栄養たっぷりで、あますとこなく使われる柿ですが、食べすぎると便秘になったり、体が冷えてしまうので、ほどほどにしましょう。
*収斂(しゅうれん):縮めること