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教えて~!薬剤師さん(3)「マスクと熱中症のリスク」
2020-06-29
梅雨入り前後から蒸し暑い日本の夏が始まり、新型コロナ感染予防とマスク着用の両立について、毎日のように話題に上るようになりました。
7月、8月は1年の中で、最も熱中症の発生件数が多い時期です。
特に今年は新型コロナ感染予防のために、長時間マスクを着用する機会が多くなるため、熱中症対策が今まで以上に必要になります。
そこで今回は、「夏場にマスクを着用することによる熱中症リスクの増加」についてお話しします。
 
◆夏場にもマスクを着用するメリット、デメリット
 
マスクをすることで、咳、くしゃみ、会話などで飛沫をまき散らすことの防止になり、また、飛沫の着いた手で、鼻や口を触ることによる感染の危険を減らすことにもなり、新型コロナウイルス感染予防として役立っています。
現在は、さまざまな施設への入場に際しては、マスク着用が半ば義務化されている状態にあります。
新型コロナウイルス流行以前から、マスクは、冬の低温で乾燥する時期に着用する場合は、鼻や咽喉の保温や保湿をすることで気道の粘膜上皮細胞を元気に働かせ、風邪やインフルエンザなどから身体を守るとして活用されてきました。
その意味では、夏の高温多湿の時期でのマスク着用のメリットは半減します。
それどころか、咽喉を加湿するために渇きを感じにくくなることや、マスクの着け外しが煩わしくなりこまめに水分を摂るタイミングを逃しやすくなることから、脱水症状から熱中症に陥る危険が生じるおそれがあります。
特に、身体の水分量が少ないために汗をかきにくく体温調節機能が弱い高齢者や、活動量が多く熱を産生しやすい子どもは注意が必要です。
また、日本小児科医会では、2歳未満にはマスクは危険と呼びかけています。
これは、呼吸は酸素を取り入れ、二酸化炭素を出すことのほかに、体温調整もしていますが、2歳まではまだその部分が未発達だからです。
 
◆マスク着用で熱中症をおこすわけ
 
人の身体は生きている限り、熱を産生し続けます。
そして、体内の熱量が高まると熱を体外に逃がし、体温を一定に保つように調節するしくみを持っています。
その方法にはいくつかのルートがあります。
1つ目は、体の表面の血管を広げて血流量を増やし、熱を運んでいる血液を介して体外に放熱するルートです。
2つ目は、発汗により体表の熱を気化熱として放出するルートです。
この2つは体にとって大きな放熱ルートになります。
その他に、皮膚からの放熱、呼吸の吐く息に乗せる放熱など、自然に熱と水分が蒸発する不感蒸発とよばれるルートがあります。
マスクをしていると呼気がこもってしまうため、呼吸による不感蒸発を妨げること、呼気がこもって内部に二酸化炭素が増えること、湿気がこもって渇きを感じにくくなること、顔の表面が他の部分より約3℃程熱が高くなることなどにより、熱中症を発症するリスクが増加する恐れがあるのです。
そこで、熱中症予防のために、感染の危険性が少ないところ、例えば、戸外で人の少ないところや十分に距離を保てるところでは、マスクを外して新鮮な空気を深く吸いましょう。
ただし、くれぐれも、消毒や手洗いをしていない手で顔を触らないように注意します。
また、自宅では家族の状況に合わせて、マスクを外して熱中症にならないようにしましょう。
そのためにも帰宅時の手洗いの励行など、外部からウイルスを持ち込まないことを心掛けると共に、室内換気に十分に配慮することが大切です。
現在、既設のエアコンで換気機能を持ったものは少なく、空気清浄機でウイルス除去機能をうたっていてもその検証報告は出ていません。(消費者庁から注意喚起が出ています)
あくまでも、外気を取り込んでの換気をしましょう。
 
  *  *  *  *  *
 
◆熱中症はきちんと対策し、適切な対応をしていれば防止できるといわれています。
 
毎年夏になると、熱中症で搬送されたり命を落としたりというニュースが報道されます。
総務省消防庁の統計によると、5月~9月に全国で熱中症で搬送された人数は、2019年は71,317人、6月中に梅雨明けした2018年は95,137人でした。
ちなみに現時点での日本国内での新型コロナウイルス感染者数は、累計18,390(6月28日0:00現在)人です。
熱中症とは、高温多湿の環境下で汗をうまくかけなかったり、過剰な運動などで、体内で熱を産生しすぎたときや、脱水などで、熱が血流によって十分に体表に運べなかったりして、熱が体内に籠ることにより起きる障害のことです。
初期症状は、手足のしびれ、筋肉の痛み、こむら返り、眩暈、立ち眩みなどの他、頭痛や吐き気などが見られます。
症状が進行すると、痙攣や失神あるいは死亡する危険も報告されており、決して甘く見てはならない病態です。
環境面では、適切なエアコンの使用などにより、温度や湿度を調整することや風の流れを作ること、また遮光カーテンなどで室内に差し込む陽光を調節する工夫などを行います。
生活面では、こまめな水分補給、旬の夏野菜や果物をとりいれたバランスの良い食事の工夫、十分な睡眠をとることが大切です。
ただし、水分補給とはいっても水や清涼飲料などの暴飲は、かえって体調を崩すもとになるので注意しましょう。
 
〈脱水症状の予防のための経口補水液の作り方〉
・湯冷まし 1リットル
・塩 1~2グラム
・砂糖 20~40グラム
 ▼これらを混ぜる。
 ▼好みによりレモン汁などを加える。
*持病があり、糖分や塩分を制限しなくてはいけない方は、医師の指示に従った補水をしてください。
 
漢方では、体温を調節する力や汗をしっかりかく力は「気」の力としてとらえます。
気を高めることを「補気」といいます。
身体の水分量を上げることは「補陰」といい、この「補気」と「補陰」が熱中症を予防するための基本となります。
夏に活躍する代表的な漢方薬に「生脈散」「清暑益気湯」、健康補助食品では「西洋人参」があります。
これらは、「補気」「補陰」のために使われ、日本の蒸し暑い夏を元気で過ごすための心強い味方です。
 
参考資料:
厚生労働省
令和元年度 職場における熱中症予防に関する講演会資料
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