今日、3月15日は七十二侯の菜虫化蝶(なむしちょうとなる)です。菜虫(菜の花を食べる青虫)が羽化してモンシロチョウになるこの時期は、そろそろ春本番といえるでしょう。
明後日は彼岸の入りです。お供え物として使われる「ぼた餅」の小豆は「古事記」の神話にも登場するほど、栽培起源の古い作物です。
古くから赤い色が珍重され、赤飯や小豆粥など、おめでたいときの食事に用いられてきました。
また「邪気を払う」効果があるとされ、先祖供養にも使われています。
小豆には、ビタミンB1、B2、鉄、食物繊維、カリウムなどが豊富に含まれており、生薬では「赤小豆(セキショウズ)」とよばれ漢方薬として使われています。
もっとも大きな薬効のひとつに利尿作用があり、むくみの予防や改善に有効とされています。
中国最古の薬学書「神農本草経」にも小豆の煮汁が解毒剤として用いられたと記述されているように、古い時代から薬効のある食材として使われていたようです。
疲労回復の効果もありますので、小豆を煮たときは煮汁も捨てずに一緒に食べましょう。