前回は気虚(ききょ)についてお話しました。
今回は「気滞(きたい)」です。
気は常にからだの中をスムーズにめぐっている状態が正常です。
気滞とは、その気の流れが滞り鬱積している状態のことです。
精神状態の不安定、生活や食事の不摂生、気温や湿気などが要因となって起こります。
気滞になると、怒りやすい、ストレスがたまりやすい、イライラする、落ち込みが激しい、寝つきが悪い、お腹が張る、ゲップが出る、頭痛、のぼせ、生理不順などの症状が出ます。
気滞にならないための日々の養生としては、ストレスを発散して気を巡らせることが大切です。
スポーツや散歩などで適度にからだを動かしたり、複式呼吸でゆっくり深呼吸をしてみるのもおすすめです。
音楽を聴くなど趣味の時間を持ち、リラックスすることを心がけましょう。
不規則な生活は気の流れを悪くします。
バランスの取れた食事を心がけ、食事にも香りや酸味のあるものを適度に取り入れましょう。
おすすめの食材
カキ、あさり、しじみ、ネギ、グリーンピース、かいわれ大根、ミョウガ、セロリ、シソ、三つ葉、春菊、ニラ、ゆず、みかん、レモン、グレープフルーツなど
また、好きな香りを嗅ぐことで気を巡らせる効果もあります。
芳香浴や蒸気浴などで精油を上手に活用してみましょう。
おすすめのアロマ精油
オレンジスィート、ベルガモットなどの柑橘系、カモミール、ラベンダー、クラリセージ、ペパーミントなど
気の流れを良くする漢方薬もあります。
逍遥散、加味逍遥散、半夏厚朴湯、香蘇散、四逆散など
詳しくは、薬剤師にご相談ください。