酷暑も終わり少しずつ秋めいてきました。
虫の声が心地よく、次々やってくる秋の味覚もうれしい季節となりました。
さて、漢方では体質を判断する時に「気・血・津液・精」の調和の程度を考えます。
今日はその中の「血(けつ)」についてみてみましょう。
血とは西洋医学でいう血液と同等のものです。
血は全身を巡り、各器官に栄養と気(エネルギー)を送り届け、不要なもの(老廃物)を回収します。
また精神活動も支えます。
血は飲食物を消化した栄養素から作られ、からだの働きを支える栄養源になります。
血の働き
・気と一緒にからだの隅々まで巡り、栄養を与え潤します〈栄養・滋潤作用〉
・精神状態の安定に働きかけます〈養神作用〉
これらの働きが十分なのか、足りないのかということが体質を知る目安となります。
また、血が不足している状態を「血虚(けっきょ)」といい、流れが滞っている状態を「瘀血(おけつ)」といいます
次回は、「血虚」について考えましょう。