血(けつ)のお話の3回目は瘀血(おけつ)です。
見慣れない文字「瘀」は、漢和辞典によると、この文字だけで、「流れずに滞っている血液を意味する」とあります。
文字通り、体質としての瘀血は、血の巡りの悪いタイプをいいます。
瘀血は、いわゆる血液ドロドロ状態のことです。
外傷や打撲でもおこりますが、気虚、気滞、血虚、陰虚(体の潤いが足りない)や、体に余分な水分や脂肪がたまることが原因となっておこります。
瘀血になると、顔色が赤黒い、目の下にくま、肌にシミ、ソバカスが多い、慢性肩こり、慢性頭痛、生理痛、生理不順、青あざができやすいなどの症状がでます。
子宮筋腫、子宮内膜症、動脈硬化、狭心症、静脈瘤、痔、不整脈、高血圧、脳卒中などのリスクも高くなります。
瘀血の養生は、漢方では活血(かっけつ)といいます。
日々の養生では、
冷たい食べ物、生野菜は控えましょう
冬だけでなく、夏の冷房にも気をつけて体を冷やさないようにしましょう
長時間同じ姿勢はさけましょう
過度な緊張や怒り、焦りを避けましょう
プラス思考で物事を考えるようにしましょう
喫煙も瘀血の原因になります
食材
血行をよくする:マグロ、カツオ、サンマ、イワシ、アジ
体を温める:ニンニク、ショウガ、ネギ、ラッキョウ、ニラ、玉ネギ、栗、黒豆、桃、黒砂糖、酢
ツボ
血海(けっかい)
膈兪(かくゆ)
漢方薬
生薬製剤Ⅱ号方、桂枝茯苓丸、桃核承気湯、芎帰調血飲第一加減
ハーブティー
ローズティー、山査子茶、ウコン茶、シナモンティー、ハイビスカス+ローズヒップティー
足浴、半身浴で温めるのもおすすめです。