12月に入り、冬至が近づき一年も終わろうとしています。冬至は昼が一番短い日で、翌日から一陽来復して徐々に日脚は伸びていきますが、寒さはこれからが本番です。
寒さは体内の活動や血行を悪くさせて、いろいろな病気の再発や病状の悪化を招く原因となります。冬は、まず第一に寒さから身を守ることが大切です。でも、むやみに厚着をしすぎると汗をかき、気(エネルギー)の消耗につながります。衣服は着たり脱いだり調節のしやすいものにしましょう。冷えは頭、首、背中、足から入りやすくなりますので、これらの部分の防寒は特に注意したいものです。
また、寒さへの適応力を高めるためには肌を鍛えることも必要です。皮膚の血行を良くするため背中の日光浴、後頭部や腰や足裏のマッサージや乾布摩擦1などを毎日の生活の中で行うと風邪などひきにくく、元気をたくわえられます。
食べ物は消化しにくい硬いものや生ものや冷たいものを避けて、スープや鍋物などの温かい飲食物をとるように心がけます。
それでも冷えが辛い時は、身体を中から温めて冷え体質を改善する漢方薬を試してみることをお勧めします。冷え体質は人それぞれですので、漢方に詳しい薬剤師に生活習慣のアドバイスや漢方薬について遠慮なくご相談ください。
1乾布摩擦 は服の上から擦るだけで体が温まり、手や足などの血液のめぐりもよくなります。薄手のシャツの上から柔かいタオルでこすってみましょう。