小雪によせて
先日ある芸能人が年齢を尋ねられて、○○歳と言わずに○○レベルになりましたと、
ユーモアたっぷりに答えていてとても好感を持ちました。
年齢を重ねると体は成長から老化の局面へと変化し、体のあちこちがくたびれてままならないこともあります。けれども、お一人お一人がさまざまな人生経験と知恵を積み重ねてきたことで、ある意味において成熟しレベルが上がっていると思うのです。
漢方ではこの年齢に伴う成長と老化に腎精が深くかかわっていると考えます。腎精とは人に生まれながらに宿る生命活動の原動力のことです。腎精が衰えると白髪が増える、骨がもろくなる、全身が冷えやすい、不妊などのトラブルを招きやすくなります。冬の養生では腎精を充実させることが大切と言われています。
一般的には体を冷やさないように気をつけましょう。腰を寒さから守ることも大切ですので、冷えきった日には簡易カイロを腰に当ててみるのもよいでしょう。下半身を鍛えるスクワットも寒さで滞りがちな血流改善におすすめです。
腎精を充実させるためにおすすめの薬膳としての食材は
黒いもの…黒ごま、黒豆、黒きくらげ、黒米、海苔、ひじきなど
ナッツ類…クルミ、松の実、銀杏など
ねばねば食材…山芋、納豆、なめこ、めかぶ、オクラなど
その他にもホタテ、牡蛎、えび、うなぎなど
クコの実、なつめも養生の定番ドライフルーツとして召し上がれ。
腎精の充実を意識し実践した生活は人生を長い目で見たときに取り組んだ人とそうでない人では大きな差が出てくるといわれています。
簡単な混ぜるだけの黒づくしおやつの材料を写真で紹介します。黒豆きなこ、黒ごま、炒ったり、煮たりした黒豆、クコの実、くるみを混ぜるだけ。クコの実はそのままで食べると食感が硬いと感じる方もヨーグルトや豆乳を加えてふやかしますと美味しくいただけます。甘味はお好みでハチミツなどでどうぞ