立夏に寄せて
暦の上では5月5日から夏の始まりです。けれど夏を実感できるようになるのはもう少し先のことかもしれません。
ところで皆さんは「冬病夏治(とうびょうかじ)」という言葉をご存知ですか?
冬の寒さによる体調不良は夏の暖かさを利用して体にたまっている冷えや余分な水分を外に出すことで整えやすく、夏季の間に、体に陽気(エネルギー)をたっぷり取り入れておくことで、冬になると起こりやすい冷え性や喘息、リュウマチなどにならないような体を作っておきましょうという意味です。夏は冷え性さんの体質改善に絶好のチャンスなのです。
夏の養生で大切なのは、暑さや湿気が身体にこもらないように程良く汗をかくこと、汗などで乾燥した分は補うこです。現代社会では過剰な冷房や冷たい飲食で身体を冷やしすぎないことも大切です。そして心も身体も開放して暑さと日の長さを楽しみましょう。
日本では八十八夜の日(今年は5月1日でした)に摘んだ新茶を飲むと今年一年病気知らずで過ごせると言われているとか。緑茶は渇いた身体を潤し余分な熱を冷まして涼やかにしてくれます。
暑さに向かう季節にも温かいお茶を飲むことは養生の1つです。
2枚目の写真は、緑茶に香ばしい「皮去り焙じはと麦」をトッピング。味の変化を楽しみました。